「ダンショクカって、どういう意味ですか?」
「さあ、どういう意味だろうな」

ぶかっこうなジャガイモとキャベツが浮いただけの貧相なスープを口にしながら、イリアは知らぬ顔をした。

「そんなことより、少しも料理の腕が上がらないのは、どういうわけだ?」
「失礼ですね! 気に入らないのなら……」

スプーンですくったじゃがいもを、ぽいと口の中に放り込んでやると、ユーリは急におとなしくなり、赤くなって俯いた。

「し、塩と砂糖を間違えたのかも・・・」
「ま、そんなところだろう」

無表情のまま軽くうなずき、イリアは食事を再開した。