アイドルになら殺されてもいい!

「だめええ!!トイレはだめええ!!!」



血走った眼はもはや
人間のものとは思えない。



追いかけてくる彼女。



しかしここは長年暮らした俺の家。



どこに何があるか知りつくしている。



巧みにそこらにある物を利用して
彼女の動きを止める。



彼女が投げつけたおとんの靴の
においに悶絶している間に



たどり着いたトイレのドアの前。
ドアノブに手をかけた俺の心臓が高鳴る。