『舞桜、帰るよ。』



夕焼けで赤く染められた公園で
彼が遠くからあたしに手をかざす。


あたしはブランコから降りて、
走って彼の元へ行く。


喜びながらあたしは彼の手を握って、
改めて彼の手の大きさと温かさを実感する。


自分の手の小ささが、
自分と彼の年の差を物語っているように感じ、
「はやく大きくなりたいなー」といつも考えていた。

大きくなったら、ちゃんと女の子としてみてくれるかなー？











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久しぶりに夢を見た。


昔の夢だ。



私が４歳で、彼が７歳の頃の事。


いつも公園に二人で行って、
夕暮れの中手を繋いで一緒に帰った懐かしい思い出。



あの頃はもっと話せて、楽しかったな。


中３になった今、

私と彼は同じ学校で、話したりするし
時々家の前で会ったりする。

まぁ、隣の家に住んでるし。



でももう昔の様には手を繋がない。

ううん、繋げないんだ。



理由はわからない。



でも繋げない。