きみに守られて

狂気に走りる事で、
軟弱な精神を守ったが
人を殺しすぎた。


ただ目的もなく、
うろついていたユリツキは、
砂粒程の情と
記憶に導かれ、
ある場所を
探しまわるようになった
”出会いの場所”だ。


生活観が消えうせた街の風景、
ビルの谷間、
逆光に同化する
消し忘れた極彩色のネオンライト、
無道さに乗り捨てられた車、
静寂の街で
ユリツキは
たどりつく、
あの”曲がり角”に。

座り込み、
ただじっと膝を抱え顔を埋めた。

小さな小さな思い出を
抱くように蹲っている。

「・・・さ・・ん、さん・・
オ・シ・マ・・サ・ン」

涙が一粒と二粒と、おちる。

落涙は固まった返り血と混ざり、
紅涙の如く体に染みていく。

「生きてていいの?
僕生きていていいの?
なんでうまれてきたの?
なんで・・・」


その言葉を最後に、
ユリツキは生きる行動をやめた。
絶命したわけでは無い。
己で意志を無くしたのだ。
ただ、すべてを止めただけだった。