ショート寸前の脳みそ。

崩壊は間近。
ふっと、正面を見据える
(とにかく大島さんのところまで行こう)
硬直した体で一歩、二歩と進んだ

「それ以上進むな!
せっかく止めた時間が動く!!」

久々に聞いた人の声、
声がした背後を
ゆっくり振り返る。

誰もいないが、
動かない人々はいた。

「下だよ」

命令口調に誘われ
目線を落とす。

犬がいた。

「だれ?」

「びびった?びびった?
犬が喋ってるんだぜ
スッゲーだろ!」

御得意げな顔をしている犬がある

「ハイ?いぬ?」

「そうそうビーグル!」