きみに守られて

「神様そろそろ真実を教えて下さい。
俺もユリも、
たまたまじゃ無かったのでしょう?
俺達を裏の世界に送ったのは
意味があったのでしょ?」

一心不乱に喜んでいた、優里が、
静かになる。

「やっぱり気づいとるか~
そうだ、お前たちを選んで送った。
河元君に至っては産んだ親も、
育った土地、人生も、
オイラが特別に手を加えてきた。
これまでに何人か
裏の世界に対応出来る人間と、
人生を作ってきた。

お前は五番目に送った人間だ。

やっとオイラの企みは成功したよ。
もうウミが溜まり裏の世界を消滅させ、
作りなおす必要もないだろうよ。
裏の世界の住人は、
表の世界の人間より遥かに強くなり、
ウミを自分達で処分できるだろう、
お前たち見たか?
裏の世界と言ってもよ、
まともな奴もいただろう?
表の世界よりも
人間らしい人間がいたろうよ?
人間はおもしろい。
いろんな変化を見せてくれる。
無限の可能性を作ってくれる。
ウミが溜まるたび滅ぼすのが
オイラ忍びなくなってな」

「それで俺なんですか?
俺の人生を?
まぁいいです・・
俺はともかく、
優里の人生も運命もこの為に?」

「オイラが手を加えたのは
河元君だけだって言ったろ、
この子の人生はいじっていない」

「それじゃ、
俺が好きになった女の子だから
こんな事に?」

「それもある、それ以上に、
河元君はこの子の人生に
大きく関わってきた。
河元君の意識外の過去の部分に
彼女は接していたんだよ。
彼女は河元君のそばにいたんだ」

自分の過去に大島優里が?
ユリツキは記憶をたどる。
彼女の姿は無かった。