正樹は目を伏せる、
伏せるとろうそくを見たくなる。
顔を背けても、
手のひらで覆っても、
体を捻じってみても、
無償に瞳が求めてたえられなくなる。
全部の蝋燭を捨てしまおうと思う。
久美子を突き飛ばした日の眼差がちらつく。
いっそ狂ってしまえば、
楽になれると思った。
殺風景な天井裏、
むき出しの梁に
風に揺れた質素なろうそくの灯りが
消え去りそうに映りこんだ。
換気口に朧月が
欠けたように覗いている。
正樹は一個のろうそくに火を着けた。
二個目に灯す。
一粒の涙が落ちる。
三個、四個、
並んだすべてに炎を注ぎこんだ。
正樹は一つ一つの行動に
祈りを込めるが如く、
右膝をつき左膝をつき、
両手を正しく太ももに添え
正座をした。
そして、しゃくり上げて号泣した。
過去をまとめて
涙に変えて流すことにした。
泣いて泣いて泣きまくり、
絶望だけに泣いた涙に、
泣き別れるつもりでながした。
明日からは生きるために流す涙を
貯めていこうと覚悟した。
人の為だけに生きてみようと覚悟した。
まずは、
一歩踏み出せば両手を広げてくれる人々に、
”自分にでも何かできることがないか”
聞こうと決めた。
伏せるとろうそくを見たくなる。
顔を背けても、
手のひらで覆っても、
体を捻じってみても、
無償に瞳が求めてたえられなくなる。
全部の蝋燭を捨てしまおうと思う。
久美子を突き飛ばした日の眼差がちらつく。
いっそ狂ってしまえば、
楽になれると思った。
殺風景な天井裏、
むき出しの梁に
風に揺れた質素なろうそくの灯りが
消え去りそうに映りこんだ。
換気口に朧月が
欠けたように覗いている。
正樹は一個のろうそくに火を着けた。
二個目に灯す。
一粒の涙が落ちる。
三個、四個、
並んだすべてに炎を注ぎこんだ。
正樹は一つ一つの行動に
祈りを込めるが如く、
右膝をつき左膝をつき、
両手を正しく太ももに添え
正座をした。
そして、しゃくり上げて号泣した。
過去をまとめて
涙に変えて流すことにした。
泣いて泣いて泣きまくり、
絶望だけに泣いた涙に、
泣き別れるつもりでながした。
明日からは生きるために流す涙を
貯めていこうと覚悟した。
人の為だけに生きてみようと覚悟した。
まずは、
一歩踏み出せば両手を広げてくれる人々に、
”自分にでも何かできることがないか”
聞こうと決めた。

