与えられた部屋にあるフカフカのベッドでは
睡眠をとらず、納屋で眠った。
「施設からオヤジに連れられて、
あの家に着いた時、
久美子は4歳だった。
久美子は玄関で
キツネのヌイグルミを抱いて、
立ってた。
やたらと重厚なあの扉の前にね。
俺に会うの楽しみにしてたらしい・・。
車から降りて俺に真っ直ぐ駆けてきて
”お兄ちゃんいらしゃい”って
言いやがった。
スッゲーウザイと思った俺は、
軽く突き飛ばした。
軽くだったんだよ・・。
だけど久美子はもっと軽かった・・。」
突き放され、
倒れこんだ久美子は泣かなかった、
泣くことより、
とっさに落としたヌイグルミに気がいき、
自分の服の汚れより先に
ヌイグルミの汚れをはたいて、
大事そうに抱き、
クリクリした目が
キッと光を放つように、
正樹を見た。
母、宏美は朝と昼、
食事を納屋の一階に運んだ。
屋根裏に上がることはしなかった。
父、与一郎は夕食を二人分運び、
納屋一階で食った。
一日の仕事を話しを原田に聞かせる。
睡眠をとらず、納屋で眠った。
「施設からオヤジに連れられて、
あの家に着いた時、
久美子は4歳だった。
久美子は玄関で
キツネのヌイグルミを抱いて、
立ってた。
やたらと重厚なあの扉の前にね。
俺に会うの楽しみにしてたらしい・・。
車から降りて俺に真っ直ぐ駆けてきて
”お兄ちゃんいらしゃい”って
言いやがった。
スッゲーウザイと思った俺は、
軽く突き飛ばした。
軽くだったんだよ・・。
だけど久美子はもっと軽かった・・。」
突き放され、
倒れこんだ久美子は泣かなかった、
泣くことより、
とっさに落としたヌイグルミに気がいき、
自分の服の汚れより先に
ヌイグルミの汚れをはたいて、
大事そうに抱き、
クリクリした目が
キッと光を放つように、
正樹を見た。
母、宏美は朝と昼、
食事を納屋の一階に運んだ。
屋根裏に上がることはしなかった。
父、与一郎は夕食を二人分運び、
納屋一階で食った。
一日の仕事を話しを原田に聞かせる。

