「子供の自信とか自立心とか、
ある意味無謀なまでに凄いよ。
スイッチがパチっと入れ変わるように、
俺はオヤジに見きりをつけて
逃げ出したよ」
まるで、
他人の話しをしている口調で正樹は、
眉を淋しげに下げて、
含み笑いで言っていた。
逃げ出した正樹は
薄汚れた白い野良犬と同等に
ビルの隙間から隙間を縫うように
どん底を生きていた。
人気が消えた厨房を我が物顔で徘徊する
ゴキブリのように夜だけを生きた。
が、変人の町以外での正樹の仕事は
通用せず、
逆に無残な仕打ちをうけ、
殴られて終わった。
何かを口に入れても空腹で、
腹一杯残飯を食らっても
ニ、三歩歩くと腹が減っていた。
永遠に続くかのような
窮屈な恐怖感が日々、正樹を襲った。
思考回路を破壊する飢えは
少年を獣に変貌させ、
レストランに飛びこませ、
無軌道に、
汚れた色の芋虫のような指で
テーブルに並べられた料理を
口にほお張るり、
正樹は捕らえられ、
施設に送られた。
壁に報われない毎日の数を彫るのが、
日課になっていった。
ある意味無謀なまでに凄いよ。
スイッチがパチっと入れ変わるように、
俺はオヤジに見きりをつけて
逃げ出したよ」
まるで、
他人の話しをしている口調で正樹は、
眉を淋しげに下げて、
含み笑いで言っていた。
逃げ出した正樹は
薄汚れた白い野良犬と同等に
ビルの隙間から隙間を縫うように
どん底を生きていた。
人気が消えた厨房を我が物顔で徘徊する
ゴキブリのように夜だけを生きた。
が、変人の町以外での正樹の仕事は
通用せず、
逆に無残な仕打ちをうけ、
殴られて終わった。
何かを口に入れても空腹で、
腹一杯残飯を食らっても
ニ、三歩歩くと腹が減っていた。
永遠に続くかのような
窮屈な恐怖感が日々、正樹を襲った。
思考回路を破壊する飢えは
少年を獣に変貌させ、
レストランに飛びこませ、
無軌道に、
汚れた色の芋虫のような指で
テーブルに並べられた料理を
口にほお張るり、
正樹は捕らえられ、
施設に送られた。
壁に報われない毎日の数を彫るのが、
日課になっていった。

