橋の脇から車一台分の砂利道へ入ると
川と道が里山を割るように伸びている。
秋にはススキが穂をたれる道だ。
ユリツキと正樹は
上流を目指し肩を並べていた。
「あのさ、
もうとっくにバレてると思うけど、
俺死なない体なんだ、
眠らなくてもいいだ」
薄霧がかかったような
遠くにそびえる山々を見ながら
ユリツキは、唐突に打ち明ける。
歩幅が揃っていた正樹の足が
一瞬遅れた。
一息ついたような間があく。
「今さら何言ってるんだ、
予想はついてたよ、
テレビに映ってたの見たしね。
ユリツキたちは俺たちとは
違う何かがあるんだろう?
けどさ・・
俺がでしゃばる事でも無いと
思ったしさ、聞く必要もないかなって、
いずれユリツキが話したくなったら
言ってくれるかなとも、
思っていたし」
「悪かったな・・黙っていて」
「と言うことは!
話してくれるのか?」
目を輝かせて言い寄る。
「・・お前?
もしかしてもの凄く
ワイドショー的のりなんじゃない?」
「ち、ち、違うよ、
俺は純粋にだな、その、
なんて言うか、
ユリツキたちの事が知りたいのだ~」
「本当か?まぁいいや。
俺、内緒にするのが辛くなってきた」
親友同士は”俺”でいいのだ。
川と道が里山を割るように伸びている。
秋にはススキが穂をたれる道だ。
ユリツキと正樹は
上流を目指し肩を並べていた。
「あのさ、
もうとっくにバレてると思うけど、
俺死なない体なんだ、
眠らなくてもいいだ」
薄霧がかかったような
遠くにそびえる山々を見ながら
ユリツキは、唐突に打ち明ける。
歩幅が揃っていた正樹の足が
一瞬遅れた。
一息ついたような間があく。
「今さら何言ってるんだ、
予想はついてたよ、
テレビに映ってたの見たしね。
ユリツキたちは俺たちとは
違う何かがあるんだろう?
けどさ・・
俺がでしゃばる事でも無いと
思ったしさ、聞く必要もないかなって、
いずれユリツキが話したくなったら
言ってくれるかなとも、
思っていたし」
「悪かったな・・黙っていて」
「と言うことは!
話してくれるのか?」
目を輝かせて言い寄る。
「・・お前?
もしかしてもの凄く
ワイドショー的のりなんじゃない?」
「ち、ち、違うよ、
俺は純粋にだな、その、
なんて言うか、
ユリツキたちの事が知りたいのだ~」
「本当か?まぁいいや。
俺、内緒にするのが辛くなってきた」
親友同士は”俺”でいいのだ。

