ユリツキと正樹は
良く二人で釣に出かける。
三回に一回の割合で
原田の妹を含め
クレーム軍団も同行させていた。
しかしユリツキも正樹も
出来れば二人で釣に行きたいと
口には出さずとも思っている様子だった。
思いこむと悪知恵が働く。
こそこそと男二人が内緒話しをする。
「明日時間あるか?」
「なんと!行きますか?」
「良し!決まり!」
どちらからともなく二人は
こっそり出かける事を憶えた。
男は分かりやすい学習しかしない。
毎回、
門限を破って遊びまわる
ガキ大将となんら変わらなかったが、
それがまた二人には快感だった。
優里の家から
正樹の家までは
徒歩で三十分弱の時間を要する。
直線距離は近いのだが、
里山に阻まれ
一度簡易舗装の農道へ出てから、
コの字をかくように遠回りする。
その途中にガードレールすら無い
風化したコンクリートの
一枚岩のような橋が
清流流れる川の上に掛かっている。
橋は”丸岩橋”と云った。
良く二人で釣に出かける。
三回に一回の割合で
原田の妹を含め
クレーム軍団も同行させていた。
しかしユリツキも正樹も
出来れば二人で釣に行きたいと
口には出さずとも思っている様子だった。
思いこむと悪知恵が働く。
こそこそと男二人が内緒話しをする。
「明日時間あるか?」
「なんと!行きますか?」
「良し!決まり!」
どちらからともなく二人は
こっそり出かける事を憶えた。
男は分かりやすい学習しかしない。
毎回、
門限を破って遊びまわる
ガキ大将となんら変わらなかったが、
それがまた二人には快感だった。
優里の家から
正樹の家までは
徒歩で三十分弱の時間を要する。
直線距離は近いのだが、
里山に阻まれ
一度簡易舗装の農道へ出てから、
コの字をかくように遠回りする。
その途中にガードレールすら無い
風化したコンクリートの
一枚岩のような橋が
清流流れる川の上に掛かっている。
橋は”丸岩橋”と云った。

