「原田さん、貴方は良い人だ。
でも、もうそれ以上ぼくを
誉めるような事言わないで下さい。
気持ち悪いし知らない人が聞いたら、
そっちの人だと誤解される」
「いや・・そんなつもりでは」
「冗談なんだけど・・」
少年のような素直さが
正樹から伝わりユリツキは嬉しくなり
笑顔を浮かべた。
正樹もつられて笑った。
「テレビに映ったぼくが
どんなふうに貴方の目に映ったのか
分かりませんが、
原田さんや原田さんの家族の方達は
ぼくに親切だ。
とても嬉しいです、泣きたい程です。
全部、ユリの・・
大島優里のおかげだと思います。
ぼくは彼女の人間性に
恥じないような者になりたいです。
だから・・
勝手な言いぐさですが、
ぼくと友人のように
付き合ってもらえませんか。
ぼくを見てくれませんか?」
安っぽい告白のようだった。
街中で当然通行人に
”友達になって下さい”と
言っているような、
滑稽さと恥かしさがあった。
然しユリツキは本気で
友が欲しいと思った。
生まれて始めて欲しいと思ったのだ。
「優里ちゃんは関係ないよ。
だって優里ちゃんと会う前に
河元さんはテレビに映っていた
それに友人のように、じゃない
友人になるんだ」
カチカチカチと
柱時計が心地よくリズムを奏でていた。
真鍮の振り子が揺れるたびに
震えた光を放っている。
「申し訳ない、
友達の作り方を知らなくて」
「気にしなくていい、
僕だって知らない」
でも、もうそれ以上ぼくを
誉めるような事言わないで下さい。
気持ち悪いし知らない人が聞いたら、
そっちの人だと誤解される」
「いや・・そんなつもりでは」
「冗談なんだけど・・」
少年のような素直さが
正樹から伝わりユリツキは嬉しくなり
笑顔を浮かべた。
正樹もつられて笑った。
「テレビに映ったぼくが
どんなふうに貴方の目に映ったのか
分かりませんが、
原田さんや原田さんの家族の方達は
ぼくに親切だ。
とても嬉しいです、泣きたい程です。
全部、ユリの・・
大島優里のおかげだと思います。
ぼくは彼女の人間性に
恥じないような者になりたいです。
だから・・
勝手な言いぐさですが、
ぼくと友人のように
付き合ってもらえませんか。
ぼくを見てくれませんか?」
安っぽい告白のようだった。
街中で当然通行人に
”友達になって下さい”と
言っているような、
滑稽さと恥かしさがあった。
然しユリツキは本気で
友が欲しいと思った。
生まれて始めて欲しいと思ったのだ。
「優里ちゃんは関係ないよ。
だって優里ちゃんと会う前に
河元さんはテレビに映っていた
それに友人のように、じゃない
友人になるんだ」
カチカチカチと
柱時計が心地よくリズムを奏でていた。
真鍮の振り子が揺れるたびに
震えた光を放っている。
「申し訳ない、
友達の作り方を知らなくて」
「気にしなくていい、
僕だって知らない」

