きみに守られて

ユリツキはふと自分の耳を疑った。
原田は柔らかい口調で話を続ける。

「それで僕は河元に会ってみたいと。
会って話しをしたいと
思っていたのです。

そんな時に噂で河元さんが
大切にしている人が、
家の近くに
引っ越して来たと聞いて
訪ねたのです。
優里ちゃんはとても素敵な女性で、
何か力になれればと思っていたら
花を育てたいという事になり、
私は喜んで手伝いました。
次第に農園を広げて今の状態です。
優里ちゃんの話しを聞いているうちに
河元さんと優里ちゃんの絆に
触れました。

そして確信しました。
いつか河元さんに会える、
河元さんは必ず
優里ちゃんの元へ帰ってくるって。
やっと会えました。
でも昨日会った河元さんの目は
とても澄んでいた。
テレビで観た河元さんの面影は
どこにもなかったけれど、
それ以上にあなたの目は強い目に感じた
ごめんなさい、とりとめない話しで・・
そして、質問になってない・・」