(♀ナオ♂ハルキ)





タタタタタタ………



ドテッ




「……ったぁい!」


小石に躓(つまず)いてしまった。

それくらい、ドジなナオ。

それを遠くで見つけたハルキ。


「ナオっ!」

「あ、ハルキくん~!」

「"あ、ハルキくん"じゃないぞ。
足大丈夫かよ?」

「うーん……擦りむいたみたい」


膝から血がダァーダァー出ている。


「しょーがねぇなぁー…おらよ!」


背中を向けてしゃがんだハルキ。


「え、何事?」

「おんぶだよっ!
どーせ、保健室まで行くのにまた転ぶんだろ?おぶってった方が安全…というか安心だ。」

「てへへ~、ハルキくんごめんねぇ。部活中なのに~」

「もう、慣れたよ」

「そうなの…?」


悪い方の意味でとらえるナオだけど、


「どじナオじゃないと俺は生きていけなくなったって意味だよ、バーカ」


すぐに笑顔になった。