アタシ達は部屋の中に入った。

「李乃ぉ…(泣)」
「よしよし。」
「…蒼、あんなに宮名にベタ惚れだったのにどうしてなんだろう。」
「んー何か理由があるのかも…。」
「理由なんか無いよ。蒼は私の事を嫌いになっただけ…。」
「そんなことねぇよ。蒼はお前の事、ホントに好きだったし急に嫌いになるなんて簡単に出来ることじゃない。」
「そうだよ、紗江。」
「……ううん。分かるんだ…。もう自信ないよ…。」
「紗江…。」

その後、アタシ達は紗江の家を出た。
-電車の中-
「…なんか紗江が元気じゃないと調子狂うな…(泣)」
「何故お前が泣く…。」
「…だってぇ。」
「大丈夫だよ。アイツ等ならな。」
涼介の言葉には深い意味が込められていたような気がする。