放課後。アタシ達は紗江の家へ向かった。
紗江の家は電車を乗り継いで歩いて10分のトコロにある。
学校からは結構遠い。
アタシは、チャイムを鳴らす。
「はーい。」
紗江のお母さんらしき人が出てきた。
「どちら様?」
「初めまして。私…紗江さんと同じクラスの夏本李乃と申します。」
「あら、紗江のお友達。いつも紗江がお世話になってます。」
「いえいえ。」
「入って。紗江なら部屋にいますよ。男の子もどうぞ。」
「あ…お邪魔します。」
「いいえ~。」
「優しそうなお母さんだね。」
「だな。」