アタシ等は教室に戻った。
「涼介く~ん。寂しかったよぉ。」
雨木さんは涼介に抱きつこうとした。
雨木さんの長いくるんとした髪が涼介に触れる。
「ゴメン。俺の彼女が見てるから。
そういう事辞めて?」
「へ!?彼女!?」
「な?李乃。」
アタシはコクンと頷いた。クラスがシンと静まる。数秒後、クラスはいっきにうるさくなった。
「マジで!!?」
「やっとか…。」
「うぅ~(泣)」
雨木さんは泣きながらアタシの頬をバッチーン!!
「いったぁぁ(痛)」
「私、諦めないから!!」
雨木さんは号泣しながら教室を出ていった。
「李乃…大丈夫?」
「大丈夫そうに見える?」
アタシは腫れた頬を押さえながら、プウッと頬をふくらました。
プッと吹き出す涼介。
「何よ…。」
「ふっ李乃、可愛い。」
耳元で涼介が呟いた。
真っ赤になるアタシとべーッと下を出す涼介。
なんか…ムカツク。
でも、雨木さんを断るときの
゛俺の彼女゛
って言葉、嬉しかったよ。