「……涼介、恋してるくせに何にも分かってない。」
アタシは1人屋上で呟いた。
「ちくしょー!!」
アタシは広い空に向かって大声で騒いだ。
「…涼介ぇ。」
涙が次々に溢れてくる。
ガタンッ
屋上の扉が開く音がした。
ギュッ
突然後ろから抱きしめられた。
「李乃ッ!」
「…涼介?」
「うん…。俺…。」
「どうしたの?」
「ゴメン。」
「……。」
「ゴメンナ。」
「……。」
「俺…雨木のこと傷付けたくなかった。」
「そっかぁ。雨木さんの事、好「でも!!」」
「お前はもっと傷付けたくなかった。」