ただずっと、君だけを。



「良かったぁ。圭が話しかけてくれた。」

私は泣きながら言う。


「…え…」


「来てくれてありがと…」

私は圭に言う。


すると


……え……


「圭…?」


圭は私をいきなり抱きしめた。


「ごめんな、咲良。」


「……え……」


「俺…」


すると


あれ…身体が…


「咲良?」


圭は私の身体を離し、私を見つめる。


「熱あんぞ?お前…」


圭は私のおでこに触れ、言う。


「……え……」


「ほら。」


圭は私の前でしゃがみ込む。


「え?」


「俺の家近いから。」


「でも…」


「俺のせいだ、全部。」


……え……


「ほら、早く。」


「あ、はい…」


私は圭におぶられる事に。


暖かい圭の背中。


良かった…

圭が普通に戻って。


良かった。


気が付いたら私は
安心して眠っていた。