「だ、大丈夫だよ…」


だけど

私がそう言っても圭は私を離さない。



泣きそうになるから
やめてよ。


圭の優しさで
だめになる。



おさまるまでずっと
こうしていた。


ドキドキして…


でも


こんな時間が続けばいいと思ってしまう自分がいて…



辛いんだよ…。



「圭〜?」


…はっ…


廊下から声が聞こえると私は圭から離れる。


――ガラッ


「待たせたな!」


川瀬君と彩夏が帰ってきた。


「お前らどういうつもりだし!」


圭が二人に言う。


「さくちゃんに元気ないから圭に助けてもらおうと思って。」


川瀬君が言う。


だけど


「咲良、大丈夫だった?さっきの雷…」


彩夏が来て私に聞く。


「う、うん…」


「大丈夫?九条に何かされた?」


彩夏が私に聞く。


「してねぇし!」


圭が言うと彩夏は笑う。