「い、いいの?あんな豪華なお弁当なのに…」
私は圭に聞く。
だけど
「約束しただろ?咲良と。」
「も、元カノさんのでもいいじゃん。」
「何であいつの事気にすんの?俺が咲良のが良いんだよ。」
「圭…」
「さっき、どうした?」
「へ?」
「休み時間、しばらく教室いなかったから。元気なかっただろ?」
圭、分かってたの?
「あ、ちょっと体調悪くてさ。」
私は笑ってごまかす。
だけど
「うそ。泣きそうだった。」
「…え…」
やっぱ圭にも
すぐ気付かれる。
だけど
「お前さ、辛かったら言えよな?俺ら友達なんだからさ。」
……え……
言えるわけないよ、圭。
“友達”って言葉が私を苦しめるんだよ。
「圭は何も分かってないよ。」
「咲良?」
私はだめな奴だからすぐに泣きそうになる。


