ただずっと、君だけを。




「咲良の護衛だな、俺。」


圭が言う。


「へ?」


「俺がフォローしてやっから、仕事とか。それに…」


「ん?」


「あいつの事は関係ない。俺は…」


圭は私を見つめる。


「ん?」


「…やっぱいい。」


「な、何?」


「そういえば、咲良!」


「ん?」


「弁当、持って来たか?」


「うん…」


「マジ?すっげー楽しみ。早弁したいな。」


「昼休みまで我慢だよ?」


「ちぇっ。」


圭が言うと私は笑う。


大丈夫…だよね、圭。


私はそう信じたい。



たくさんの不安は
圭の言葉、笑顔で


簡単に消えるから…


だから


もうこれ以上
不安にさせないで。


友達のままは嫌で…


圭が離れるのが嫌、
怖いんだ…私。



ただ隣でずっと
笑ってられるだけでも


幸せで。


だから少しでも
失いたくない時間。