「あ、もうすぐ花火大会始まるぜ!!」


川瀬君が言う。


花火大会…


「咲良。」


「ん?」


私は圭を見る。


「来い。」


「…え…」


圭は私の手を引き、
歩き出す。



「け、圭?」


どうしたんだろ…







圭が私を
連れ出したのは…


――ガチャ



圭の家。


「け、圭?」


「ベランダからのがよく見えるから。」


圭は笑って言う。


「圭、どうして…」


私を…


「咲良といたい気分だったからな。」


……え……


「圭…」


すると


「…あ…」


花火が打ち上がる音が聞こえてきた。


「わ、綺麗!!」


私はベランダへ出る。


「本当だな!」


圭もベランダへ。


圭と見れて良かったなぁ。