「誕生日かぁ…」
「ケーキ焼くとか?」
彩夏が言う。
「け、ケーキ!?」
「咲良、料理上手いし。それにライバル多いんだから良いプレゼントしなきゃ!」
彩夏が言う。
「良いプレゼント…」
「咲良、頑張れっ。」
「う、うん…」
ケーキ…かぁ。
でもちゃんとした物も
あげないとね。
だって
圭の誕生日…だもん。
「うん、頑張ろ…」
考えとかなきゃなぁ…
――ガチャ
「ただいま…」
「お帰り、咲良。」
家に帰るとお母さんが笑って迎える。
「ただいま。」
あ、そういえば…
「お母さん、ケーキの作り方…分かる?」
「へ?いきなり何?」
「あ、あの…家庭科で作るから…」
私はごまかす。
「いいわよ。教えてあげる。」
お母さんは笑って言う。
さすがお母さん!