「け、圭!?」
「…餌付け!」
圭は笑って言う。
「ど、動物扱い!?」
「ああ。動物っぽいよ、咲良は。」
「もう!!」
「俺にもやってよ?」
圭は笑って言う。
「へ?」
「冗談だよ。咲良、困っただろ?」
「け、圭のバカッ。」
あー…ドキドキだよぅ…
「あ、咲良…見ろっ…」
「ん?」
圭の視線の先は窓の外。
海だ……。
「海…」
「夏休み、一緒に行こうな。」
「…へ?」
私は圭を見る。
「夏休みも咲良に会いたいから。遊ぼうぜ。」
…え…
会いたい…?
そんな事言われたら私…
「い、行こう。海でもどこでも。私も…遊びたい。」
「良かった。夏休み、長いから。咲良に会ったら俺…元気貰えるからさ。」
圭は笑って言う。
それは圭の方だよ。
ドキドキも元気も…
色んなものを私にくれる。


