「さ、咲良!?」


「たまには咲良も積極的になりますよ。」


私は笑って圭に言う。


「そんな事して…襲われたいのか?さくちゃん。」


「なっ…」


「バーカ。大丈夫、何もしないよ。今んとこは。」


「今んとこって何!?」


私が言うと圭は笑う。


「さて、教室戻るか。」


「うん…」


「今日は放課後は委員会ないし、昨日より長く時間あるぞ。」


「ほ、本当?」


「ああ。どっか行くか?」


「私の家!」


「え?」


「昨日、お母さんが焼いてくれたケーキあるの!」


「お、いいな。」


「あと…」


「そういえば、咲良…テスト近いよな。勉強…」


…はっ…


「圭やみんなと遊んでて忘れてた!」


来週だよ。

頭、圭とバレンタインばっかだったなぁ…


「人のせいにするな。大丈夫だ、俺が見てやるから。」


「ありがとう!圭様!」


私が言うと圭は笑った。