「けど、離れるでしょ?」
…え…
「離れたら難しいじゃないですか。気持ちまで離れるに決まってる。」
「私はお互いの気持ちを信じてるから…」
「離れたら分からないですよ?そう言えるのは最初だけでしょ。」
…っ…
「私は…」
「強がりですね、先輩は。九条先輩がいない間…俺にチャンスが…」
――パシッ
私は健介君の頬にビンタする。
「森川先輩…」
何で涙が出るのかな。
何で上手く言葉が返せないの……。
大丈夫だってずっと思ってたのに…
何で…?
私は強がりなのかな…?
私は泣きながら教室を出る。
何でこういう時は弱いのかな。
私は階段の前に着くとその場にしゃがみ込む。
すると
「咲良!!」
……あ……
「圭……」
圭が来た。


