だけど
「圭!隣のクラスの女子が呼んでる!」
「あ、ああ。」
圭はクラスの男子に言われ、教室を出る。
圭……
「森川先輩?」
「あ、ごめん。何かな?」
「今度の土曜日…良かったら一緒に映画にでも…」
「ごめん…私は…」
「九条先輩ですか?」
「…え…」
「けど、俺にもこれからチャンスはありますよね。」
「…え?」
な、何言ってるの…?
「俺、森川先輩に本気ですから。」
「あ、あの…」
「諦めませんよ。」
健介君はそう言うと教室を出た。
そんな事言われても…
「健介、こんな所で言わなくても…」
実和が言う。
「咲良?」
彩夏が私を見る。
…あ…
圭が教室に戻ってきた。
「圭、おはよ…」
「ああ。」
圭…
何か怒ってる…?


