「母さん、ピーマンの天ぷら入れただろ?」


圭が圭のお母さんに言う。


「あ、そっか。圭、ピーマンだめだったわね…」


もう、圭はー。


「仕方ないなぁ、圭は。子供なんだから!ちょうだい?」


「マジ?サンキュー。」


「もお…」


私が言うと圭の両親は笑う。


「何かもうすでに夫婦みたいね。」


圭のお母さんが言う。


……え……


「結婚式が楽しみね。」


「だな。」


二人は笑って言う。


…え…


「あの…」


「咲良ちゃん、あなたは圭の好きになった子ですもの。反対するわけないでしょ?」


……え……


「じゃあ…」


「圭の言った通り、良い子で…すっかり大好きになったわ。ね、お父さん。」


「ああ。」


良かった…


圭は私の頭を優しく撫でる。


暖かく落ち着く。


圭の両親は圭と同じ。


大好きなんだ。