ただずっと、君だけを。




「咲良、でも試しに着付けてみようか。お母さん、早く見たいなぁ。」


お母さんは笑って言う。


すると


「お父さんも見たいな、咲良。」


お父さんが着て言う。


「二人ともせっかちだなぁ…」


すると


――♪〜♪〜♪♪〜…


…あ…


圭から電話…


「…は、はい!」


『咲良、今から出られるか?』


「…え…」


『一緒に年越したいなぁって思って…だめか?』


圭…


すると


「咲良!圭くんから?行きなさい。」


お母さんは私に着物を差し出し、にやっと笑って言う。


着物…着て行くのかぁ…


「行く。私も圭と年越したい!」


『じゃあ、迎えに行く。』


「…うん!」


『じゃあ、後で。』


「ま、またね。」


はうーっ…


ドキドキしてきたぁ…


心臓バクバク。