「そうか。でも、優しそうだな。さすが咲良のお母さん。」
「そうかな…」
圭の親は…と言いかけてやめた。
圭は寂しそうな表情。
やっぱり
どっちかについて来たかった?
私の為に残って良かったのかな…なんて。
「咲良?」
彩夏が私を見る。
「あ、始めよっか。」
やっぱり不安になる。
圭はどんな気持ちなのかな。
「咲良、あたし帰るね!」
「へ?」
「家の用事!」
彩夏が携帯を見て言う。
「そっか…」
「また明日ね。」
「ありがとう、彩夏!分かってきたよ、私。」
私が言うと彩夏は笑う。
「九条!咲良に手出すなよ?」
彩夏は圭にそう言うと私の部屋を出た。
はっ…
リビングにお母さんいるけど…一応、部屋に圭と二人きりだ…。


