そして


「さくちゃんって呼んでいい?可愛いね。」


ワックスでツンツンと立てた金髪が目立つ男子が私の隣に座り、言う。


「い、いえ…」


やっぱこういう男子
苦手…


「あ、何…歌う?」


彼は私に聞く。


「えっと…」


何歌おうかなぁ…。


やっぱり大勢の前だと緊張だし…


「あ、その前に飲み物…何か頼も。」


彼が言う。


「あ、はい…」


「緊張してる?俺、同い年だよ?そういうとこ可愛いね!」


彼は笑って言う。


お、同い年!?


やっぱり緊張するな…。



「ち、ちょっとトイレに。」


私は彼に言うと部屋を出る。


彩夏の付き合いとはいえ


やっぱり辛い…。




「…咲良?」


…え…


部屋を出ると圭がいた。


な、何で圭が?


「木下からいきなり来いってメール来て…」


え?彩夏から?