ただずっと、君だけを。



私は圭の隣に座る。


「明日、帰るんだな。」


「あっという間だよね。寂しいな…」


「終わったらテストか。」


「お母さん厳しいからなぁ。デート、できないね。」


まだ圭とデートできてない…。


「テスト明けたらな。それに、テスト中も勉強会しようぜ?」


「うん!」


「今年は遊ぶぞ。来年は大変だからな。」


「圭は…大学とか決まってるの?」


「ああ。」


「そっか…」


私、まだだ…。


「焦る必要ねぇよ。俺もまだ夢ちゃんと決めたわけじゃないんだ。」


「そう…なんだ。」


「まぁ、大学はやりたい勉強しに行く感じで。」


「やりたい勉強…か。」


勉強苦手だぁ…


「大丈夫だって、咲良。来年、ちゃんと考えれば。まだ決まってない奴、多いし。」


「うん…」


「受験終わったらさ、旅行…行きたいな。」


「旅行?」


「二人きりでな。」


二人きり…