圭……
そんな表情されたら私…
「圭がそんな顔したら帰れないじゃん…」
「帰さないって言ったら?」
圭が言う。
……え……
「だーめ。」
「うそうそ。親、心配するからな。」
圭…
「一人で平気?」
「子供じゃないんだし、平気だよ。」
「本当?」
「咲良は心配性だな。」
「だ、だって。」
「俺は強いからな。」
圭…
「辛くなったら言ってね?あと…」
「さーくら。」
圭は私の頭を軽く叩く。
「大丈夫だからな。」
「うん…」
「そうだ、咲良。」
「ん?」
「今度はデート…しよっか?」
デート…
「う、うん!」
「さて、そろそろ咲良は帰らないとな。」
「あ、うん…」
「駅まで送る。」
「あ、ありがと。」


