「咲良、怒ってんの？」
「うぅ…」
「ごめんな。」
圭は私の頭を撫で言う。
圭…
「圭は…悪くないよ…」
私がまだだめだから…
「ごめん、抑えられなくなってた。だめだな、俺…」
……え……
「圭…」
私は圭の方を向く。
「もう…しないから。許して？」
圭は私を見つめ言う。
そ、そんな目で見つめられたら…
「うん…」
許せないわけない…
「良かった。咲良に嫌われたくないからさ…俺。」
嫌うわけないじゃん…
だって、いつかは…
――ｷﾞｭｯ
私は圭に抱きつく。
「咲良？」
「圭の事、嫌いになんかならないよ。私はずっと圭が大好きだから…」
「咲良、今日は素直だな。」
「圭にちゃんと伝えないとまた離れちゃうもん…」
素直になれたら圭も私も遠回りにはならなかった。
