ただずっと、君だけを。




でも


「このカッコで?」


「店の宣伝なるから!」


「うぅ…」


そ、そんなぁ…





「川瀬君…どこかな。」


私は教室を出る。


すると


「さくちゃん?」


川瀬君の声。


私は振り向く。


「あ、川瀬君…あの…」


「分かってる。圭…だろ?」


「…え…」


「圭に気持ちちゃんと伝えなきゃだめだよ。」


「川瀬君…どうして…」


「さくちゃんの幸せが俺の幸せだから。だから…もうきっぱり諦める。」


「川瀬君…」


「でもこれからは友達でいさせてな!」


「ごめん、ありがと…」


私が言うと川瀬君は私の頭を撫でる。


「大丈夫だよ、さくちゃん。」



川瀬君は本当に良い人だよ。


暖かいんだ…


「じゃあ、私…仕事行ってくるね!」


私が言うと川瀬君は笑う。


頑張らなきゃ…私。