青空

『その人の顔を見上げたとき、ハッとしたんだ。すっごくキレイな瞳だった。
まるで、別世界に居る気がした。その瞬間、消えたんだ死にたいって思ってた気持ち。
もう一度その人に会いたいって。もっと話したいって、ただそれだけの思いで生きてきた。
それから何度も、何度もあのﾄｷのﾋﾞﾙに行った。けど、あのﾄｷのﾋﾄには会えなかった。たったそれだけの出来事だったけど、何か分からないけど、あのﾄｷ誓ったんだ。一度死んだと思って、またここから新しく始めてみようって。だから、ちゃんと生きてみようって。色んなバイト転々として、言わなかったけど出会い系のサクラやってたんだ。』



｢ぅん。｣瑠奈はただ静かに聞いていた。



『そんなｺﾄばっかりやって、気づけば何もなかった。だから、もっとしっかりしなきゃなって思ったんだ。まぁまだ見つかってないけどね。これからどうするか。』そう姫成は話し、『ゴメンなんか長くなっちゃった。』と、笑った。







しばらくして、瑠奈は退院した。