ハナミズキ~先に去ったあいつへ~

大声でおれを呼ぶ声が聞こえた。

大声の犯人はお母さんだった…


おれは、寒くて布団から出たくなかったけど
恐る恐る顔を出して

葵:
「…何したの?
朝の五時半までレポート書いていたんだけど。
もう少し寝せてよ。」


お母さんは真剣な顔をして
少し瞳に涙を浮かべながらこう答えた。



お母さん:
「ばあちゃんが…ばあちゃんが倒れた」