ハナミズキ~先に去ったあいつへ~

あき姉のあの顔を見たら何も言葉が出なかった。

ごめんって返すのが精一杯だった。

おれだって教えたかった。

おれら四人だれもがそう思っていたはずだ。

でも、事前に教えたところで広夢は生き返らない。

それより、広夢ならちゃんとみんなが試験受けられるほうを望んだはずだ。

あき姉に知られでもしたら、本当に試験どころじゃなったと思う。

あき姉はずっと泣き崩れたままだった。

それをおれはじっと見守るしかなかった。