ハナミズキ~先に去ったあいつへ~

四人は泣いていた。

声を噛み殺して泣いていた…

涙が止まらなかった。

広夢の姿は見る影もなかった…

点滴のポンプが十台以上あって…
人工呼吸器に繋がれていて…
おしっこの管が入っていて…
身体が浮腫んでいて…

だれかわからなかった…

でも…

でも、なんかわからないけど…

なんか知らないけど…

広夢は笑って迎えてくれているようだった。

そうだな…

わざわざよく来たなって笑っていた。