逆らえない

「え?」

安西は目を丸くして。

「あ…ああ…ジュースね…うん、わかった。買って来るよ」

控えめな、しかし卑屈な笑顔を浮かべて頷く。

安西はこの性格だ。

毎日のように瀬野達にネチネチといじめられていた。

最初の頃は、囲まれて愚痴を聞かされ続けられたり、部活終了後になかなか帰宅させてもらえずにあちこち付き合わされたり。

今ではプライベートな事…例えば体のサイズを答えるまで帰らせてもらえなかったり、マッサージと称して体に触れられたりもしている。

それらのいじめに比べれば、今回のは可愛いものだった。