影ふみ



ずっとこのままでいられたらなって
思ってる。


「あ!!そうだ。これ」

私は後輩から預かった手紙をわたす。

「え!!ついに女から告られたか!?」

「ちがうわ!!由羽に!!」

「・・・。ん~・・・。」

相変わらず冷めてるな・・・。

「女の子に冷たくない??」

「今は興味ねぇ!!それに部活あるし・・・」

こんなとこもあってか私はこの想いを
言えないまま・・・。


一時期
私も少しでも由羽に見てもらいたくて
がんばってた時期があったな・・・


◆◆◆◆◆


「これかわいくない?」

「たしかに~」

「私にも見せて!!」

雑誌を端から読み漁った。

そして自分なりにオシャレもした。

「なぁ、最近さ南かわいくね?」

「たしかに・・・由羽さ幼馴染だろ?
 番号教えろよぉ!!」

「・・・。」

でもそれは
すぐに終わった。

「由羽!!イメチェンしたんだけど・・・
 どうかな?」

思い切ってきいてみた。

「・・・化粧臭い女はくんな・・・。」

「・・・。」
◆◆◆◆◆


正直傷ついた。
私はそのときから女の子を
目指すのはやめた。