そして音楽室の入り口まで行くと中田先輩が後ろから咲に抱きついてきた。




「ちょっと先輩!!」




『ごめん 俺咲ちゃんの事諦められない!! あんな男止めて俺とつき合えよ!! 俺なら絶対咲ちゃんの事いじめから守ってあげられる!!』




「先輩!! 離してよ!!



咲は腕を払いのけようとするが力が強くて払いのけれなかった。




「私はしゅうちゃんが好きなの だから先輩とはつき合えない!!」




『何で!? 俺のどこがダメなの?』




今度は咲の前に回り咲を壁に押しつけた。




「痛い!! 止めてよ!!」




『大声出さないで』




そう言い片方の手で咲の口を塞いだ。




「離してよ!! 離してくんなきゃ大声出すよ!?」




『じゃあ出してみなよ!?』




咲はそう言われると助けを呼ぼうと声を張り上げた。




「だれっ………」




助けを呼ぼうと声を出した途端、中田先輩に声を遮られた。それと同時に咲は中田先輩を突き飛ばした。




「何すんのよ!!」




『キスぐらいいいじゃん 俺の気持ち分かってくれないし 俺まじで好きなんだよ』




中田先輩は起き上がり咲の手を握った。




「離してよ!!」




咲は手を払いのけようと手をブンブンと振った。



『じゃあ一度でいい 咲ちゃん抱かせてもらえば諦めるから』




「嫌!!」





咲は空いてる手で中田先輩の頬を思い切り叩くとその場から走って立ち去った。