そして翌日、愛と咲はいつものように登校した。




げた箱に行き靴を取ると墨汁に浸されたような真っ黒になり濡れていた。




『これじゃ履けないよ……』




『愛ちゃん………』




『えへ よっぽど愛が嫌いなのかな……』




苦笑いをしながら言う愛。




『愛ちゃん……』




咲はかける言葉が見つからなかった。




そこに修平も登校してきた。




『おはよ~』




[おはよう]




『って何だよ これ?』




『愛 相当誰かに嫌われてるみたいだね…… 教室行こ?』




[うん……]




修平もかける言葉が見つからないみたいだった。




ガラガラ




教室に目の当たりにしたのが愛の机に花瓶に挿された花があった。




『あれ あんた車に跳ねられて死んだんじゃなかったの?』




河野がニヤニヤしながら言った。




『てめぇ!! やっぱりお前かよ!!』




修平が河野の胸ぐらを掴み言った。




『ちょっと止めてよ!! 私が何したって言うの?』




『てめぇ 誰かに頼んで突き飛ばすよう指示したんじゃねぇのかよ?』




『はっ!? 何の事か分かんないんだけど!?』




『だからてめぇがあの夜誰かに頼んで愛ちゃん突き飛ばしたんじゃねぇのかよ!!』




『ちょっと止めてよ 私を殺人者扱いするつもり?』




『あ~ そうだよ!!』




『ふっ アハハハハ あんたも面白い事言うね でも私じゃないから』




そう言い修平の腕を払いのけるといつもたむろしてる子達と廊下へ出て行った。




『クソッ!! いじめてる奴は絶対河野だ!!』




修平は握り拳を作り近くの机を殴った。