そして咲の担当はトランペットになった。




吹いてみるものの息が漏れて音が出ない。




『田村さん 俺も最初そうだったら大丈夫だよ』




「はい……」




隣にいた先輩が話かけてきた。




『俺 中田 準 よろしくな』




「はい 私は田村 咲です」




『咲ちゃんね 困った事とかあればいつでも聞いてね』




「ありがとうございます」




咲はペコリと頭を下げた。




部活も始まる。




一年生は楽器の扱い方から教わった。



教わったとこで吹いてみる。




ドレミフッソラフッド




やっぱり息漏れする。




中田先輩は隣で笑ってる。




「何がおかしいんですか~?」




『俺もそうだったから思い出しちゃって 笑 徐々に吹けるようになるよ』




中田先輩はニコッと笑い言う。




「はい 頑張ります」




『おぉ 俺も負けないから!!』




「私も負けません!!」




[クハッ]




同時に笑う2人。




{中田先輩優しい人だな}




と思った。