「ただいま」




『お帰り 学校どうだった?』




「別に……」




咲は家でも家族とあまり関わっていなかった。




だから会話もほとんどしない。




食事の時、意外は自分の部屋にいる事が多かった。




その日も帰ると自分の部屋へ向かう。




スエットに着替えベッドに横たわりお気に入りの携帯小説を読む。




読みいっていると『ご飯よ』と母に呼ばれる。




「今、いいとこなのに」




携帯を閉じ食卓へ向かう。




母、父、私の3人暮らし。




『咲 学校はどうだった?』




父も母と同じ事を聞く。




「別に……」




私はダルそうに答えた。




『そうか まぁ今という時期は一度しかないからな 今を楽しみなさい』




「うん……」




適当に返事をする。




父と母は会社であった事とか楽しそうに話ながら食事する。




私は横目にTVを見ながら食事。




大好きな芸人が出ている。




咲は小声で笑う。




咲は家でも大人しい。




今日あった事。




そんな話すらしないんだ。





食事が終わり咲はまた部屋に閉じこもる。