『咲!! あんたどこ行ってたの!?』




家に帰るなり母親が言ってきた。




「お葬式……」




そう言い咲は部屋に閉じこもった。




1人になると涙が溢れ出てくる。




「しゅうちゃん……」




咲は指輪をはめた手を見つめた。




「しゅうちゃん…… やっぱ私しゅうちゃんがいなきゃダメだ……」




咲はそう呟き洗面所へ向かった。




「しゅうちゃん…… 私も行くね……」




咲はそう言いながらカミソリを手首にあて深く切った。




流れ落ちる血。
心の痛みに比べたら切った痛みなんか全然痛くなんかなかった。




『咲!! 何してるんだ!!』




丁度帰ってきた父親が咲を見て言った。




「しゅうちゃんのとこ行くの……」




咲はそう言い倒れた。




『咲!! しっかりしろ!!』




咲はそのまま病気へ運ばれた。




「ここどこ?」




咲は目を覚まし言った。




『咲!! 咲お母さん分かる?』




「うん」




『病院よ 咲手首切って倒れたのよ』




「そっか…… 死ねなかったんだ……」




『咲!! 何バカな事言ってるの!!』




母親は思い切り咲の頬を叩いた。




『咲 何も話てくれないから何があったのか分からないわ だけどバカな真似はやめなさい!!』




「お母さん達には私の気持ち分かんないよ!! 出てってよ!!1人にして!!」




咲はそう言い頭ら布団を被った。