咲は修平の頬を撫でながら言った。




「しゅうちゃん 私頑張れる自信ないけど生きるね しゅうちゃんの分も生きるね だからしゅうちゃんは見守っていてね?」




『咲 ほっとける訳ないだろって笑ってるわ』




「指輪 せめて今だけでもはめよ?」




咲きは修平の指に指輪をはめ自分の指にも指輪をはめた。




『俺にはめた指輪一緒にお骨に入れてくれって 婚約した証残したいって』




「はい」




『じゃあ咲ちゃん お葬式の準備しなきゃだから おばさんは帰るわね 修平……咲も寝てないから帰って寝ろって言ってるわよ』




「私はしゅうちゃんといる!! しゅうちゃんの声は聞こえないけどしゅうちゃんはここにいるんだもん!! だから私はここにいる!! しゅうちゃんだって本当は一緒にいたいくせに」




『咲さんといたいらしいわよ じゃあ帰るわね』




「はい」




おばさんは霊安室を出て咲はベッドの端っこのスペースに座った。