一瞬で緊張も吹き飛び、テーブルの前の座布団に座りこんだ。
あたしって我ながらゲンキンだ。
お料理は、お刺身に小鍋、天ぷら、ステーキ、釜飯。
その他いろいろだ。
「ほら、千沙」
呼ばれて顔をあげると、
向かいに座った祐輔がオレンジジュースの瓶を差し出してる。
あたしは慌てて伏せたグラスを起こして、
祐輔についでもらった。
「ありがと」
とお礼を言ってるそばから、
祐輔は自分のグラスに瓶ビールを注ぐ。
「わ、ごめん」
「いいから」
「…ありがと」
あたしはあげかけた腰をおろして、もう一度お礼を言った。
ここはあたしがビールを注ぐべきだったよね。



