あたしはブンブンと顔を横に振った。 「あ、あたし、大浴場行ってくる!」 言うなり、お風呂セットをまとめると、部屋を飛び出した。 はあ~、危なかった。 あたしはドキドキする心臓を押さえた。 祐輔なら、ホントに一緒に入ろうとしかねない。 でもでもでも! あたしにはまだ、その勇気はないよ~!! お風呂で念いりに体を洗って。 あたしは火照った体に浴衣を巻き付け、部屋に戻った。 「…ただいま」 「おかえり」 祐輔も戻っていて、部屋のテーブルにはご飯が並べられていた。 「おいしそ~!」